cant stop the music
朝のニュースを見ていても、本当のことは分からない。
予想なのか予告なのか、大切なことは伝わらない。
こんなに、世界は疲れ果てているのに。
こんなに、用心深く注意を払っているのに。
期待をさせては、突き落とされる。
夢を見れば、裏切られる。
それでも僕は、ポケットの中の辞書を握りしめている。
少し前の新聞の号外が、風に吹かれて手もとに届いた。
紙面のしわを手のひらで広げていたら。大切なことに気づいた。
こんなに、世界は輝いていた。
こんなに、世界は希望に満ちていた。
人々は、歌を楽しんでいた。人々は、音楽を楽しんでいた。
風のリズム 雨のリズム 波のリズム 大地のリズム
少しだけ、前よりも勇気をもって、そして覚悟を決めて、
明日から再び歩き出そう。しっかりとした足取りで。
これから、ここで夢のつづきを見られるために。
いつでも、ここで音楽を続けていけるように。
この小さな辞書には、希望に満ちた言葉があふれている。
希望を忘れなければ、必ず音楽は息を吹き返す。
いつまでも、ここで音楽を奏で続けらるように。
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