『 Welcome to Waiiha Picturesque』 Waiiha の公式サブブログにようこそ♪

Waiiha Picturesque は、2020年10月1日のAmebaブログ再開以降の補助的ブログです。

Amebaブログと連携させ、同一記事の投稿を行なっておりますが、10月1日以前の日記は

Amebaブログに掲載してありますので、お好みに合わせて、お楽しみ下さい♪

桃園の誓い

「ずいぶん、置き去りにしてしまったよな。心が痛いよ。

もし、まだそこで、健気に待っていてくれたら。

君を助けに行くよ。きっと、うまくいく。」


今日は朝から長い事、庭の手入れをしていた。

落ち葉を集めて、雑草をやっつけて、枝を切りまくる。

虫に差されて、気が滅入りそうになっても、庭仕事。


すべては、UFOの下で、待ちくたびれている桃の木を

この庭に、移すためだけに。

おおよその移せるスペースの目安が付いた庭を眺める。


ふたりで、庭の一角に桃の木があるという映像が浮かぶのか、

その美しい庭を眺めて、一杯飲みたいね♪と、微笑んでいる。

桃の木が生きている。「うまくいく」と、確信をしている。


そして、覚悟を決めて、桃の木が生きているのか確かめに行く。

夕日に染まる町を並んで歩く。空気も香りも変わってはいない。

中学校と隣り合わせの「背の高い木々に覆われた公園」の横の

細い道から、わりと広いバス通りに出る。


懐かしいほど遠くない道。向こうにバス会社が見えはじめた時。

「まだ。あるのかな。」と、珍しく不安そうな表情の彼女が、

僕の手をそっと握った。

僕は、無言で彼女の手を握り返している。

「怖い夢を何度も見たの…。桃の木が切られちゃった夢。」


交差点を左に曲がる。見慣れた景色。時が止まっている。

リサイクルの工場も、ガードレールも、駐輪場も、ベンチも。

薄暗い空を見上げれば、UFOが在りし日の農園を見守っている。

少し寒くなってきた11月。きっと、ふたりの願いはひとつ。


月明かりもない。流れ星もない。ロマンチックでもないけど、

桃の木は、あの日と同じ場所で、無事に生きていました。


物事を動かすことには、とても時間がかかる。

思い出の根付いた桃の木と、これから、ずっと秋冬春夏と。

ふたりの庭で、季節をともに、暮らしていくためには、

もう少しだけ、時間がかかる。きっと、イメージ通りになる。

「うまくいく」この言葉、僕は大好きです。

でも、そこまでゆっくりもしていられない。

「うまくいく」ために少しペースあげなきゃね。

Waiiha Picturesque

Hawaiian Livehouse Waiiha サブBlog(試験運転中)