初めての訪問
ママが何度も遊びに行っている家へ、初めて伺う。
ママに何度も写真を送ってくれる家の中に初めて入る。
ママと何度もおしゃべりした部屋で、Waiihaの長女は、
固く目を閉じている。二度と開くことにない瞼も口も
穏やかな眠り姫のようにそっと閉じている。
すぐに知らせてくれていたら病院にもこの家にもママを
いつでも連れて来たのにと後悔してしまう。
「ママに心配をかけないように、絶対ママに言わないでね。
元気になって必ず会いに行くから。」との思いに心が痛む。
ママは、椅子に座って、「バカヤロー」と呟く。
いつまでもそばに居させてあげたいと思ったけれど、
迷惑にならないようにと家を後にした。
悲しい気持ちのまま家に帰るのはやめようと、寄り道して
『みんなの桜』を観に陸の孤島へと向かった。
通り道の街路樹の桜を眺めながら、ママも少し元気になる。
「ここ何処?近くの公園の桜も立派だったわね」と車から降りる。
桜の根元に咲く花を見つけて、「可愛い花も咲いてるね♪」と
杖で教えてくれた。その笑顔にホッとして家路に向かう。
帰り道には千住の桜の名所。名所と言うより穴場かな?
桜のトンネルを通る頃には、ママも元気になれたようだ。
「これなら店に向えるな。」と安心して、ママを家に送り届ける。
少し休んだら、ゆっくりとWaiihaに向かおう。
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