ホラーナイト 2025
こんばんは!Candy おじさんです。
毎年、13日の金曜日は、Waiiha ホラーナイトと銘打って
Candy おじさん創作のコワイお話しを披露する夜ですが
今回は、ゾクッとするような、コワイ実話をお話しします。
千住に生まれて、50を過ぎて、現在53歳の僕ですが、
今は「住みたい町のランキング」上位になった千住を
幼い頃は隅田川沿いの「鉄工所」の町と認識していた。
踏切の音。電車の音。鉄を切る音。溶接をする匂い。
現在は駅前の光景も変わり、隅田川沿いの工場もない。
時代の流れと変わりゆく町並み。
そんな中でも、今も変わらずに、幼い頃からくぐる様に
通っていた古いガードがある。
子供の時は、日常的に「せ○○ガード」と呼んでいた。
地元の方が皆そう呼んでいたこの名称を、幼い頃の僕も
いたって普通に、何の疑問を持たずに、そう呼んでいた。
東武鉄道・伊勢崎線 北千住駅から牛田駅の間にある
「高さ1.6m」のガード。
この狭くて低い長いガード。実際の名称は不明らしい。
長い歴史を感じさせる重厚な煉瓦積みの個所もある。
そんな、古いガードにまつわるの実体験です。
あれは、高校生の夏休み終盤の夜の出来事だったと思う。
仲の良い幼馴染とカラオケを楽しんだ後の出来事だった。
幼馴染の彼(H君)のマンションの前で別れ、階段の下に
自転車を停めて、部屋に向かって行くH君を見送った。
僕もそこから数分の自宅に帰ってしばらくすると何だか
ゾワゾワとする妙な胸騒ぎを感じた。その胸騒ぎの正体は
分からないまま、僕はなんでかH君の家に電話をかけていた。
「もしもし。宮原です…。」
「あ~。宮原君…。今、H、病院に行っているの。」
「えっ?え~!病院ですか?」
「電気を点けたら、H、血まみれになって寝ていたの…。」
「えー!噓でしょ?僕、ついさっき、マンションの下でH君を
見送ったばかりですよ。何も問題なく、いたって普通に階段を
のぼって、部屋に向かって行くのを見ましたよ。」
「はぁ~…。そうなの…。どこで怪我したか分からないのよ。」
「大丈夫ですか?どこの病院ですか?僕も行きますよ。」
「せ○○ガードの向こうの○○病院よ。」
「えっ!わっ分かりました…。直ぐ向かいます。」
深夜のせいか、いつもよりも不気味に感じる「せ○○ガード」を
くぐると、目の前にある病院は闇の中に聳えているように感じた。
薄暗い待合室に着くと、H君は治療中と告げられた。
誰もいない病院の緑色の非常口の灯りしかないような待合室は、
どこか恐ろしい雰囲気が漂い、H君は大丈夫なのかと願うような
気持ちで手を組んで俯いて待っていることしかできなかった。
どのくらい待ったのだろうか。
治療室から先生たちの話し声が聞こえると、H君が薄暗い廊下に
姿を現した。その姿にビックリしたが、H君の無事を確認して、
その日は会話もせずにH君と別れて、病院を後にした。
『まさか顔を怪我してると思わなかったな。』と「せ○○ガード」を
くぐりながら、ふと思った。
その後、数日経って、H君から事の詳細を聞いて、ビックリした。
「ちょっと、俺も訳が分からないんだけど、聞いてくれる。
宮原と別れた後、家には帰ったの覚えてるんだよね。ただね。
その後、何となく、自転車に乗ってた。自分でもどこに行くのか
分からなかったけど、何でかな?
気づいたら、せ○○ガードをくぐってて、向こうから凄いスピードで
光が向かって来て、自転車かもと思って止まったのに、激突されて
吹っ飛ばされて、この有様。」
「でも、その後、家に帰って寝てたんだろう?」
「そうだよ。そこが俺も不思議でさ。どう帰ったか覚えてないんだよ。
顔を数十針も縫うこんな大怪我で、お母さんが起きて来なかったら、
俺、死んでてたのかもと思って…。正直、ゾッとしてる。」
僕は、その話を聞いて、聞いてはいけないヤバイ話を聞いた気がして、
鳥肌が立ったのを今でも覚えている。
あの夜の出来事は、何だったのだろうか?
今、この文章を書いていても、何か気味が悪いものを感じている。
皆様、いかがでしたか?
文章が長くなってしまうので、かいつまんでお話ししましたが、
本当に怖い出来事だったんですよ。
やっぱり、怖い実話は、文章に書くとその時を思い出してしまって、
本当に怖いので、怖がり屋のCandy おじさんには、ユーモアあふれる
創作のコワイお話しの方が、合っているのかも知れませんね。
次回のWaiihaでホラーナイトは、来年2月13日(金)です。
皆様の怖いお話し、お待ちしておりませ~ん♪
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