お盆という風習
僕には、お盆の送り迎えはずっと馴染みがなかった。
お嫁に出た母と末っ子の父の家に生まれたんだから
そりゃあ当然なんだけれど、お盆がとても大事な
風習だということは、子どもの頃から肌に感じていた。
提灯行列や藪入りの閻魔様のお参りを千住っこの僕は
特別な思いで体験していたけれど、それがご先祖様を
祀る大切な行事だということは分かっていなかった。
それでも、大人になった僕は幽玄で優美な田舎のお盆を
目にする機会があり、その後、20年くらい前にお盆を
題材にした絵本を書いて発表したこともあったけれど、
お盆の行事は経験したことがなかった。
それが今では、毎年玄関先でおがらを焚いてご先祖様の
お迎えやお見送りをすることなるなんて不思議だね。
何かに導かれているのだろうか?
大事な日本の風習というものは、人から人へ受けついで
大切に残していければ本望だね。
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